つみきのいえ
こんばんは
洗濯物を溜めに溜めていた、raisineです
そろそろ常備食のレーズンが切れてしまうので、明日買いに行きます
さて、今日は授業の一環で見た、「つみきのいえ」という映画の感想を書きます
つみきのいえは2008年に発表された、加藤久仁生監督の短編アニメーション映画です
副題は、La maison en petits cubesです
短編ものなので、10分ちょっとぐらいの長さでした
ちなみに言葉は一切、発されません
~~~~~~以下主観によるネタバレあり~~~~~
お話の舞台はとある街
街、と言っても、少し風変わりな街です
地面がゆらゆら、カモメがいっぱい、、
そんな街のとある家に住む、パイプをふかしたおじいさんが主人公です
どうやら一人暮らしの彼は、床にある扉を開いて釣竿を垂らします
そう、その風変わりな街は、海の上に立っていたのです!
夜を迎え、ワインを飲みながら夕食をとるおじいさん
次の朝
起き上がり、早速パイプをくわえ、ベッドから立ち上がろうとすると
浸水していました、笑
浸水はある一定のペースであることのようで、おじいさんは早速業者に頼んで、家の屋根を平らにしてもらいます
その日から、おじいさんは毎日一人で、レンガを積み重ねて新しい家を作っていきます
雨が降っても日差しが強くても
毎日毎日、、、
そして今はもう浸水してしまった家、と言っても新しい居住スペースの下の階の部屋なのですが
まあ前の家に、家具やらを回収しに行っているとき、おじいさんはうっかりパイプを落っことしてしまいました
パイプの替えを用意することはできますが、
たまたま出会った人に道具を借りるか買うかして海の中にパイプを探しに行くことにしました
新しい部屋の一つ下の部屋に潜ると、おじいさんのパイプはちゃんとありました
パイプを拾おうとしたとき、
おじいさんは不意に、おばあさんのことを思い出します
そう遠くない昔、おばあさんがおじいさんのパイプを拾って、渡してくれた時のことを
もう少し潜ってみよう、そんな好奇心から魚釣り用の扉を開けて、ずいぶん前に暮らしていた部屋に潜ってみました
部屋の端っこに、ベッドがありました
おじいさんの脳裏に浮かぶのは、まだおじいさんがおばあさんと暮らしていた日々
おじいさんは毎日、ベッドから離れられないおばあさんに薬を飲ませて優しく看病していました
また、一つ下の階に潜ると、そこにはソファがありました
もう少し二人が若かった頃、娘夫婦と可愛い孫と一緒に家族写真を撮ったあのソファでした
こうして下の階に潜っていくにつれて、懐かしい記憶がどんどん蘇るおじいさん
一番下の階にたどり着いた時、海底と化した床に転がる一つのワイングラスを手に取りました。
それはまだ、街が陸上にあり、おじいさんとおばあさんがうんと若かった頃
二人は食卓を囲んで、楽しく話しながら食事をしたものでした
その時のワイングラスをとり、家の一番下の玄関の扉を外すように開けて外に出たおじいさん
振り返ると
そこにはおじいさん自身がずーっと暮らしてきた家々がそびえ立っていました
つみきの様に重なった家々で暮らす中で、おじいさんの美しい思い出もどんどん積み重なっていたことに気づきました
その夜
いつもの様に一人で夕食をとるおじいさんですが
ワイングラスは二つ用意しました
自分の使うグラスと、昼間に海底で拾ったグラスにワインをそそぎ、乾杯
その「乾杯」はきっと、今は近くにいない愛するおばあさんに向けたものだったのでしょう
この様な映画でした
私はこの映画を見ている最中、涙が一筋流れました
なぜだかわからない涙でびっくりしました(瞬き忘れてわけではないはずです、多分)
歳をとることは必ずしも悪いことではなく、日々の生活の中で歳をとったからこそ見いだせる、再確認できる大切なものに気づくことができることをこの映画から感じました
某動画投稿サイトからでも見ることのできる作品なので、よければ一度、鑑賞してみてください!
以上、「つみきのいえ」でしたー